トラブルになりかけたこと
家づくりの過程でトラブルになりかけたことを紹介します。具体的には次の通りです。
- 着工近くになって急遽天井を下げないといけなくなった
- レンジフードの高さについて営業さんが法律を勘違いしていた
- お風呂のサイズが誤っていた
- お風呂の床の仕様が誤っていた
- トイレの手洗いの仕様が誤っていた
- お風呂のドアの仕様が誤っていた
- ダイニングテーブルの商品が誤っていた
- 蓄電池の場所が着工直前に変更されていた
- 立水栓排水の仕様が想定と異なっていた
いずれも取り返しのつかないことになる前に指摘するなどして、問題は解決済みです。
念の為に言及しますが、関係者を糾弾する意図は一切ありません。
人間なので当然ミスをします。無論私たちもそうです。原因の一部に私たちの確認漏れがあったのも事実です。
本記事の目的は特定の誰かを批判することではありません。あくまで事実を列挙し、そこから原因と改善策を考えます。この試みを通して、みなさんの家づくりに少しでもお役立ていただけたら嬉しいです。
着工近くになって急遽天井を下げないといけなくなった
最終打ち合わせの2つ前の打ち合わせでのことです。
一部天井を下げなくてはいけないことがわかりました。構造的に強くするためです。構造計算の結果なので致し方ないです。
そのときの図面などは以下の記事で紹介しています。
梁を出すという代替案もありました。けっこう悩みましたが、最終的に一部天井を下げることにしました。
ここで取り上げたいことは、もう少し早くわからなかったのかということです。私たちの場合は穏便に済みました。しかし、このことを致命的に嫌がる施主さんもいるのではないでしょうか。間取りが自由に変更できる初期段階でわかったら、解決方法がより多様になるのではと考えています。
ただ、早めに正確な構造計算をするよう住友不動産に求めるのは難しいかもしれません。どの段階で正式な構造計算を実施するのか、社内で明文化されているはずだからです。おそらくそれなりにコストもかかります。
以上を踏まえて私たち施主にできることを考えていきます。
打ち合わせ初期段階から営業さんを巻き込んで期待値を知っておくといいです。現在の間取りだと構造上問題が出そうかどうか、温度感くらいなら教えてもらえるはずです。
また、構造上問題が出るケースを想定しておくといいです。少なくとも私たちは、打ち合わせ大詰めくらいの段階で構造上の問題が出るなんて想像だにしていませんでした。天井が下がったり梁が出たりするのがどうしても許せない場合は、最後までドキドキすることを覚悟しないといけないでしょう。
ここまでのお話をまとめると以下です。
- 打ち合わせ終盤になって構造上の問題が発覚する可能性を知る
- 打ち合わせ初期から構造的にどうか営業さんに確認する
- 構造梁などが出ることになっても問題ないプランになっているか考える
レンジフードの高さについて営業さんが法律を勘違いしていた
床からのレンジフード高さを180cmで希望していました。夫(身長180cm弱)はよく料理するので、ぶつからないようにしたかったためです。
夫はいつもぼんやりしていて普段からボンボコ頭をぶつけるのでなんとかしたいなと…。
しかし、営業さんからは防災上の理由で170cmにしかできないかもしれないとのご意見をちょうだいしました。
本当にそうなのか妻が色々調べました。調べた結果、レンジフード高さは180cmでも問題ないことがわかりました。具体的には以下の通りです。
- 消防法によるとレンジフードはコンロから80cm以上離す必要がある
- 建築基準法によるとレンジフードはコンロからの距離が100cm以下である必要がある
- 我が家のコンロの高さは床から90cmの高さである
これらの情報を整理して営業さんにお伝えしたら問題ない旨無事ご返信いただくことができました。
このケースから教訓をまとめると以下です。
- 営業さんの理解が誤っている可能性がある
- 根拠をこちらから確認して納得がいかないなら徹底的に調べるのがいい
お風呂のサイズが誤っていた
最終打ち合わせでのことです。
お風呂のサイズは「1618」が希望でした。平面図もそのサイズが前提で作成されていました。
しかし、最終打ち合わせで配布された仕様資料では「1616」になっていました。
最終打ち合わせで説明を受けているときに夫が気づきました。ただ、最終打ち合わせの前に気づけるタイミングがありました。事前に仕様書をもらっていたのです。
最終打ち合わせではさまざまなことを話し合います。数十ページの書類を確認して判を押さないといけません。初めて見る書類数十ページを、間違いがないかその場で確認するのは不可能に思えました。そういった懸念があって、事前に共有可能な書類があったらメールで送ってもらうよう営業さんに依頼していました。その試みは非常におすすめです。
ではなぜ最終打ち合わせで初めて気づいたのでしょうか。いうまでもなく、せっかく事前にもらった書類をきちんと確認しなかったからです。最終的に気づいたのでよかったものの、そのせいで希望していない仕様になってしまったら悔やんでも悔やみきれません。
改善策をまとめると以下です。
- その場でチェックして捺印というのを避けるため資料は事前にもらっておく
- 事前にもらった資料をじっくり時間をかけて内容相違ないか確認する
お風呂の床の仕様が誤っていた
最終打ち合わせでのことです。
お風呂の床は「サンドベージュ」という色が希望でした。
しかし、最終打ち合わせで配布された仕様資料では「サンドホワイト」になっていました。
サイズほどではありませんがけっこう大きな違いですよね。本件も最終打ち合わせ内で気づきました。仕様について説明を受けているときに妻が気づきました。したがって、大きな問題にはなりませんでした。事前に仕様書をデータで受け取っていたというのも先ほどと同様です。改善方法も同様です。
- その場でチェックして捺印というのを避けるため資料は事前にもらっておく
- 事前にもらった資料をじっくり時間をかけて内容相違ないか確認する
トイレの手洗いの仕様が誤っていた
最終打ち合わせでのことです。
2階トイレは手洗いなしが希望でした。
しかし、最終打ち合わせで配布された仕様資料では手洗い付きになっていました。
見てわかる通りけっこう大きな違いですよね。本件も最終打ち合わせ内で気づいたので、大きな問題にはなりませんでした。余談ですが気づいたのは夫です。事前に仕様書をデータで受け取っていたというのも先ほどと同様です。改善方法も同様です。
- その場でチェックして捺印というのを避けるため資料は事前にもらっておく
- 事前にもらった資料をじっくり時間をかけて内容相違ないか確認する
お風呂のドアの仕様が誤っていた
インテリア打ち合わせを何度か重ねた後のことです。
お風呂のドアはかすみガラスを希望していました。ICさんもかすみガラスである旨はしっかり認識していました。しかし、ICさんが議事録をとったときにかすみガラスではなく「透明ガラス」と記載してしまいました。
口頭でしっかり認識がすり合わせできていると思っていても、転記段階でミスしてしまうのは盲点でした。ふと議事録を見返していたときに気づきました。ただ、口頭よりも記録された文書が契約社会においては優先されます。そういった意味で、口頭での手応え以上に書類が重要なのは肝に銘じたいです。
このケースで学んだことは以下です。
- 議事録は一言一句認識の相違がないか毎回見返した方がいい
ダイニングテーブルの商品が誤っていた
我が家ではグラフテクトのダイニングテーブルを導入予定です。キッチン含め仕様について認識の相違がないか何度かメールでラリーをしていました。そのときのことです。
私たちが希望していたダイニングテーブルはこちらです。
しかし、メールで送られてきた仕様はこちらです。
この誤りが生まれたのには経緯があります。本件が起きたときよりもっと前に、センターレッグ(誤りの方)からメタルレッグ(正しい方)に変更したことがありました。そのときはしっかり変更してくれました。しかし、本件が起きたときにまた前の状態に戻ってしまいました。一つ古い資料を参照してしまったのでしょうか。時系列順にすると次の通りです。
- 最初の希望センターレッグを希望
- 希望変更センターレッグからメタルレッグに変更
- 本件が起きたときセンターレッグに戻ってしまった
ここでの教訓は次の通りです。
- 一度正しい状態になった資料が再度間違った状態になってしまうことがある
- 資料が更新されたら更新理由の本題以外の箇所も全て確認した方がいい
蓄電池の場所が着工直前に変更されていた
蓄電池を置く場所は屋根裏収納であることが前提に話が進んでいました。屋根裏収納に設置して問題ないかということも、営業さんがしっかり確認してくれていました。
しかし、着工直前の最終打ち合わせの平面図では蓄電池の位置が屋外に変更されていました。それに妻が気づいて指摘したら、屋根裏収納に置けない旨説明いただきました。
けっこう大きな変更であるにもかかわらず、向こうから説明がなかったのは今でも疑問に思っています。しかし、後で説明しようと思っていたとか、たまたまうっかりしていたなど色々致し方ない理由はあります。したがって、この文脈においてなんらかの結論を出すことはできないので避けます。
ここまでのことをまとめます。
- 一度 OK と言われた仕様が後になって NG になることがある
立水栓排水の仕様が想定と異なっていた
立水栓の排水について以前から要望していたことがあります。それは排水を浸透(垂れ流し)にせず管を繋いでほしいというものです。
私たちはそこまで具体的には伝えず、浸透(垂れ流し)にしたくないということだけ伝えて了承いただいていました。
そして、打ち合わせも終盤になったあたりで念の為立水栓の仕様を確認しました。そこで発覚したことがありました。それは、垂れ流しではないものの管を繋ぐことはできないということです。具体的には、枡を設置して自然浸透になるとのことでした。
住友不動産としては、垂れ流しにはなっておらず枡を設置して自然浸透すれば OK という認識のようでした。一方で私たちとしては、管を繋いで全て排水できればいいなと思っていました。このあたりの認識の相違が出てきてしまったということです。
ここで問題視したいのは認識の齟齬という部分です。いくら要望を懸命に伝えたとしても、双方イメージしているものが同じだとは限りません。私たちは具体的なイメージを伝える努力をすべきでした。また、住友不動産の説明してくれた内容を具体的にイメージする努力をすべきでした。わからないことがあれば、具体的に理解できるまで質問して認識をすり合わせるのが大切だと思います。
ここまでのことをまとめます。
- 施主と住友不動産側でイメージしていることが違う可能性がある
本記事のまとめ
今回の記事で紹介したトラブルになりかけたことは次の通りです。
- 着工近くになって急遽天井を下げないといけなくなった
- レンジフードの高さについて営業さんが法律を勘違いしていた
- お風呂のサイズが誤っていた
- お風呂の床の仕様が誤っていた
- トイレの手洗いの仕様が誤っていた
- お風呂のドアの仕様が誤っていた
- ダイニングテーブルの商品が誤っていた
- 蓄電池の場所が着工直前に変更されていた
- 立水栓排水の仕様が想定と異なっていた
私たちの場合はなんとか「こんなはずではなかった」となる前に話し合って双方納得することができました。ただ、最終打ち合わせギリギリで気付くなど危なっかしいことも多くありました。そうならず安全に認識のすり合わせができるようにするにはどうすればいいかこの記事を通して言語化しました。さいごにそれらを整理します。
- 判を押す打ち合わせで使う資料は事前にもらって入念にチェックする
- 要望は具体的に伝える、また具体的にイメージできるまで先方の説明を確認する
- 悪い意味ではなく営業さんの言葉を疑う(自分でしっかり調べる)
- 日々打ち合わせで使う資料は一言一句内容を確認する(かなり大変だけどできるとベスト)
- 問題ないとされた仕様が突然方針変更しないといけないことを覚悟しておく
かなり手間のかかることもあります。ただ、営業さんも人間なので必ずミスや勘違いをします。私たちもそうです。私たち人間がミスをする前提でチェック体制を整えていくといいと思います。本来それはハウスメーカーが整えるものなのかもしれませんがどうしても限界があります。
少しでも参考になりましたら幸いです。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
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